PROFILEライズプロフィール
私たちライズは,10年以上前から総力を挙げて公立中高一貫校対策に取り組み,独自の公開模試も運営してきました。その模試の採点時に感じた,「こんなミスがもったいない」「この書き方だと減点になる」といった気づきを,このコラムでは具体例を出しながら紹介し,さらに対処法も伝授していきます。また,公立中高一貫校に在籍する中学・高校生の生の声なども先輩情報として随時紹介していきます。
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問われていることに答えるのがみんなの使命だ!!
こんにちは。新学年がスタートして,目まぐるしい日々をすごしていると思いますが,勉強は着実に進んでいますか。今回は,いまの時期に取り組んでほしいことを2つお伝えします。
1 志望校の見学に行くこと
パンフレットやホームページだけではわからない学校の雰囲気(ふんいき)や先輩(せんぱい)たちのようすなどを見に行きましょう。また,オープンスクールなどには必ず足を運びましょう。この経験が日々の勉強へのやる気につながります。
2 模試(テスト)を受けること
公立中高一貫校入試は,そのほとんどが記述式問題なので,テストを受けて,自分の答案を採点してもらってはじめて成長できます。そこで,いつ,どこで,どういった模試(テスト)があるのかなど,情報収集をおこなっておきましょう。
ここで,模試(テスト)などでみなさんがよくまちがえる典型的なパターンをお伝えします。まずは,次の問題を解いてみましょう。
例題 クラスのみんなで,同じ漢字が何度も使える「漢字しりとり」を始めたところ,次のようなしりとりになりました。そして,ある児童が「漢字が規則的に並んでいる」と言いました。
【池】→【深】→【探】→【持】→【侍】→【往】→【住】→【他】→【池】・・・
よく見ると,【往】の漢字が10回出てきて,最後が【探】で終わりました。このとき,最後の【探】は最初から数えて何番目の漢字になるかについて,あなただったらどんな方法で答えを求めますか。答えを求める考え方とその答えを書きなさい。
正答例
【往】の漢字が10回出てきて,【探】で終わるということは,【池,深,探,持,侍,往,住,他】の漢字が10回くり返されて,その後,【池,深,探】の3個目が続くことがわかる。したがって,8×10=80,80+3=83 より,【探】の漢字は83番目になる。
不正解になる解答
8×10=80 80+3=83 答え 83番目
さて,不正解になる解答には,式しか書かれていません。答えは合っていますが,問題文中で問われている「あなただったらどんな方法で答えを求めますか。答えを求める考え方とその答えを書きなさい」という指示にしたがっていません。式を書くだけでは,「あなたの考え」を書いたことにはなりません。
こういった問題を1つ取ってみても,いかに「説明すること」が大切かがわかりますね。
要は,問われていることに答えるのがみなさんの使命なわけです。
絶対に忘れないでください。
掲載日:2023年4月10日
公立中高一貫校入試当日に向けての確認事項
今回は「まさに今週末が入試!」という人のために,最後の最後に確認(かくにん)してほしいことをまとめます。
[1] 忘れ物の確認をしよう
入試当日に忘れ物があるとどうしても心が乱れます。当日持っていく物すべてを紙に書き出し,前日までに自分でカバンの中に入れておきましょう。また,当日の朝にもう一度確認をしてから家を出ましょう。
[2] 合格答案の書き方を再度確認しよう
入試は,わずか1点の差が合否を決める場合が多々あります。その1点を支えるのは答案です。答案の書き方が合否を決めるのです。
「答案用紙はラブレターだ」という言葉を聞いたことがあるでしょう。的を射(い)た言葉です。答案用紙に書くことは,みなさんが志望する公立中高一貫校へのラブレターです。「どうしてもこの公立中高一貫校に合格したい!!」という強い気持ちを答案用紙を通して伝えましょう。なお,そのときに最低限気をつけることは次の2つです。
① 字をていねいに書こう
ラブレターの字を雑に書けば,もらった方は「真剣さ」を感じません。下手でもよいので,ていねいに書きましょう。
② まちがった文字を消すときは,しっかりと消しましょう
①同様に,消し残りがあれば印象が悪くなり,それが結果的に得点を下げる場合もあります。
[3] ケアレスミスを防ぐ
人間はミスをする動物です。しかし,そのミスを最小限におさえる秘訣(ひけつ)があります。主に次の3つを意識しましょう。
① 問題文の内容や指示を最後まで読む。「思いこみ」を排除(はいじょ)する
答えが「記号」なのか「言葉」なのかなど,十分に注意しましょう。
② 問題文を最低2回は読み返しましょう
③ 「あっ,知っている問題だ!」「やさしい問題だ!」と思ったときに「こそ」注意しよう
これがケアレスミスの最大の原因です。
[4] 問題を解くときに気をつけること
① 「はじめ」の合図で問題用紙を開いたら,そのときに最後のページまで見ること
大問の数など,おおよその問題量をつかみ,時間配分を考えましょう。そして,自分の得意な問題や解けそうな問題から解き始めましょう。
② 1分考えてわからなかったら,次の問題に移りましょう
他の問題を解いていると,ふとひらめくこともあります。満点を取らなくても合格できるのですから,解ける問題を確実に取るように努めましょう。
③ 必ず解き直しの時間を確保しましょう
わからない問題は,勇気を持って捨てましょう。それよりも「できている」と思っている問題をもう一度見直す時間を確保しましょう。
④ 最後にとても大事なこと
1つ目のテストが終わった後にまちがいにふと気づくことがあります。しかし,仮にまちがいがわかったとしても「気にしない」ように努めましょう。いくらなげいても過去にはもどれません。それよりも,次のテストのために集中力を高めていきましょう。
いよいよ入試本番です。これまで一年間,いや二年近くもの間,この日のためにがんばって来た人もいるでしょう。その成果を出すときです。「絶対に合格する!!」という強い気持ちで入試に臨んでください。期待しています。
掲載日:2023年1月31日