公立中高一貫校をめざす方へのお役立ちサイトです。
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その1公立中高一貫校の魅力
1.スタートはわずか3校
公立中高一貫校の設立は1999年に始まりました。スタートした年こそわずか3校でしたが、2002年に8校、2003年に14校と開校が相次ぎ、2005年には120校に増え、2011年には179校にも達しています。都市部では10倍に近い倍率の受検状況もみられ、今後もその勢いはおとろえそうにありません。
文部科学省では、約500の公立中高一貫校の設置を目標としており、これは高等学校の学区に少なくとも1校を整備する数になります。将来的には公立の中学校をめざす場合、一般の中学校と中高一貫校のどちらにするか容易に選択できる時代がやってくることになるでしょう。
2.力を入れる東京都
東京都では、2005年4月に都立初の白鴎高等学校附属中学校が開校し、大きな話題になりました。翌2006年には都立小石川、都立桜修館、都立両国、千代田区立九段の4校が続き、2008年には都立立川国際、都立武蔵高校附属が、また2010年には都立富士高校附属、都立大泉高校附属、都立三鷹、都立南多摩が開校し、区立を含めて11校となりました。
東京都の先陣を切った白鴎高校附属中学校・高校では、2011年3月に第1期生が卒業し、その大学実績は初年度から東大5名を始めとして目覚ましいものがあり注目を集めました。
3."公立復権"を目指す
ではなぜ、公立中高一貫校が作られることになったのでしょうか?
ご承知の通り、成績の優秀な子どもたちは今、私立の中学に進学してしまいます。優秀な生徒が私立に流れれば、公立全体で学力が低下するのは避けられないことです。その影響もあって公立校では、生徒の学力低下が深刻な問題になってきています。「公立で本当に大丈夫なのか?」と親が心配するのも無理はありません。
そこで"公立復権"を考える文部科学省は、その切り札として公立中高一貫校の開校に踏み切りました。有名大学への進学を視野に入れたカリキュラム、地域性を活かした独自の取り組み、安い授業料と三拍子そろった魅力を武器に、公立に優秀な生徒を呼び戻そうとしているのです。しかも学力が高いだけでなく、リーダーシップを発揮できる生徒を育てようとしています。
4.私立中高一貫校に勝るとも劣らない授業内容
すでに開校している学校の中には、私立を超えるような独自のカリキュラムを打ち出しているところがあります。例えば、国際化社会に対応できるよう英語のリスニングに力を入れたり、最先端科学への関心を高めるため、第一線の研究者とふれあうプログラムを組むなどです。それらはとても個性的です。
ボランティアなどの取り組みも盛んで、私立と違って地域からの支援が得られやすいのも公立ならではの魅力です。
5.決め手となる授業料の安さ
さらに、入学後の学費を考えたとき、公立中高一貫校は授業料の安さが何と言っても魅力です。前期の3年間は義務教育なので、一般の公立中学校と同じように入学金や授業料はかかりません。また、現在では公立高校の授業料も無償化されています。
一方、私立の場合は、中学校の入学時に納める入学金や授業料、施設関係費だけで、支援金の支給があるものの、約50~70万円もかかってしまいます。このように公立中高一貫校では、学費面でのメリットが特に大きいと言えます。